タイトルを見て、なんのこっちゃ?と思ったあなた。
ここからその真実を知ることになる。
的山港に見切りをつけて、大根坂漁港に釣り場を変更した。
波止場の周囲には磯場もあり、雰囲気はありありの場所だ。
地図を見る限りでは潮通しも良さそうなところ。
ところがどっこい。
波止場の先端に釣座を構えたのだが、ここも的山港同様に潮が全く流れていない。
ワシはふたひろのタナからふかせ仕掛けで始めたが、付け餌すらとられない状況がしばらく続いた。
ふたひろのタナから竿2本半くらいまで探った。
それでも付け餌が残る。
にわ子はというと、仕掛けを一生懸命作っている。
何ちゃらノットなる結び方をマスターしたにわ子は、ワシの釣果など気にする様子もなく、仕掛けを作っている。
そうやってひとつひとつ、ワシを置き去りにしていくわけやな・・。
ワシは電車結びしかできん!
シュッシュッポッポである。
何ちゃらノットは結び目がかっちょいい。
電車結びとは違う。
その違いが悔しいなあ・・。
まあ、しかし、にわ子もジグを何等も投げ続けるが、同様にあたりが少ない。
ところが、あたりが少ないなりにも、ポツポツと魚を釣り上げるのである。
付け餌すらとられないワシは悔しさが倍増する。
そして一人前ににわ子は解説までしだす。
ジグの流れ具合で、潮の流れまでわかるようになったらしい。
的を得た解説であるが、何故か悔しさがにじむ。
何故だろう。
これは常に先を行くにわ子への嫉妬だな・・・。
潮が流れない中、若干の変化を見つけて仕掛けを入れ続けるにわ男
すっかりジグの扱いに慣れて、小さいながらも魚とのコンタクトに成功しているにわ子を横目に、ワシは必死に仕掛けを投入し続ける。
遥か沖目に、かすかながら潮の変化を発見する。
そこに撒き餌を集中させ、仕掛けを送り続けると
初めてウキに動きが!
ついにワシにも来たか!
と思ったが、たいして重みのないひき。
それもそのはず、このサイズのお魚さんであった。
釣りの流れとしては最悪である。
しかし、仕掛けを入れ続けるしかワシには道が残されていない。
タナを調整しながら、お魚さんを探し続ける。
その時である。
ジワ~っとウキが沈み始めた。
おおおおお!この沈み具合は、でかい奴の沈み具合だ!!
慎重にラインにはりをもたせ、ラインで魚の食い込み具合を聞く。
その時、
指先にバシバシッとラインを弾く感触!!
すかさずあわせを入れる。
ズンッ。
魚が針がかりをして、完全に竿に乗った感触だ。
竿をしっかりと立てて、魚を寄せにかかる。
しっかり目に締めたドラグからジリジリとラインがでていく。
ワシは思った。
時折、下へ突っ込むひきを楽しみながら、スットブレーキを駆使して魚をよせる!
これ、マジででかいぜ。
完全に確信していた。
やり取りの末、浮いてきた魚。
んんんんん???でかい真鯛か??
いやいや、銀色??
でかいチヌかなああ??
でもなんか違うような・・・
へーちゃん(ヘダイ)やないかい!!
へーちゃん・・・・・なぜあなたはへーちゃんなのですか??
「私はヘダイに似たクロですよ」
と笑って言ってはくれないのですか?
ワシの心はズタボロよ・・。
海の状況がよろしくないとはいえ、へーちゃんはないでしょ。
しかも釣果はこれだけ・・。
悲し過ぎる。
せっかく的山大島までフェリーに乗ってやってきたのに。
こうなったら、そそくさと引き上げて、本日の宿でやけ酒に浸るしかないではないか。
というわけで、この日はジ・エンド。
悲しみに打ちひしがれ、宿へ向かったのであった。
チーーーーーーン・・・・・。