長崎県平戸市、阿値賀島釣行のW氏編
ワシは釣れないというのに・・
ワシがイスズミにもてあそばれ、失意の底にいる頃
同行のさすらいの上物師W氏は精神を統一していた。
W氏の釣座側は、うねりがかなりある。
やばいんじゃない??
波にのまれないように、気を付けて。
おやおやあ?
どうやら、W氏の極意を見ることができそうだぞ。
しばし、観察してみるか。
ふむふむ。なるほど。
オキアミがいかにも活きているかのように撒き餌を打つわけね。
うんうん、なるほど。
って、そんなん、どうやるのさーー。
ワシにはできんぞー。
これはなんとなくわかる。納得。
ワシの穂先は殺気がムンムン。
魚を釣ったるぞーーーっていう殺気がムンムンしてるからな。
しかし、
殺気をどうやって消すのだ?
やっぱりこれもワシには無理だ。
これもワシには無理やん・・。
W氏は忍者??
やっぱり、伊賀者かな・・・。
ハットリ君とお友達かな・・・。
などと、
様々な憶測をしている間に
竿が曲がっとるじゃあ~あ~りませんか~。
ワシの釣座から数メートルしか離れていないのに、何故、W氏にはヒットし、ワシにはヒットしないのか・・・。
やはり気配と殺気のせいかな・・・。
こ・・この・・タモ入れの型は・・・
肘を直角に構えるこの型は、たしか、伊賀流・・・。
やはり、W氏は伊賀者なのか・・・。
こんなふうに、って言われても
ワシには真似できん・・・。
結局、W氏はしぶい海況の中、良型のクロを5~6尾釣っていた。
それにしても
この日は海が厳しかった。
潮が右流れに変わったとたん、ワシには魚のアタリが全く無くなってしまった。
そんな中でもW氏は投入ポイントを変えながら、ポツリポツリではあったものの、良型のクロをあげていた。
何かがワシと違うのだろうが、わからん・・・。
やはり、気配と殺気か。
ワシも忍者の修行やろうかな(笑)。