釣りブログの記事としては不向きかもしれない・・・
どうかご容赦を
今回は写真もなく、文章だけの記事である。
いつものおふざけ要素は全くないので、いつも訪問してくださる皆様に喜んでいただける記事ではない。従って、読みたくないと思われた方はそのままスルーしていただいた方が良いかもしれない。
父が入院した。
入院といっても、何かの病気を治すために入院したわけではない。
元来、父は屈強な男である。腕っぷしも強く、腕相撲などはワシが記憶する限りにおいて、父が60を過ぎるころまで、ワシが勝ったためしがなかった。ワシもどちらかといえば強かった方なので、勝てないことが悔しくて仕方がなかった。
そんな父がとても小さくなった。
数年前から腹膜透析を余儀なくされ、前立腺がんも併発している。体調の上下変動はあったものの、昨年までは山登りまでできていたのである。
それが・・・
ついに自力で起き上がることすら困難になり、ほぼ寝たきりに。
母は仕事を現役で続けながら、父の面倒をみていた。しかし、老々介護の現実。自力で立てない父を支えることが限界であった。体力的にも時間的にも。
そして入院。
この入院は病気を治すためではなく、母の介護の負担を少しでも軽減するために、やむを得なくする入院なのだ。
入院すれば、今のコロナ渦、面会すらできなくなるので、入院する前にその準備と、父を病院へ送るために実家に戻った。
着替えをするために体を起こそうとするが、ほとんど腕や足に力が入っていない。シャツとズボンを脱がせ、着替えをする際に愕然とした。
あんなに太かった力こぶし。それがめちゃくちゃ細い腕になっていた。足も痩せて筋肉がほとんどない。前立腺がんの影響だと思うが、片方の足だけが異様に腫れていた。これでは歩くのも辛いだろうな。
泣けてきた・・・。
強くて恐ろしかった父が、何も出来ない子供のように小さくなっていた。
低血圧のためか、言葉もはっきりしない。抱えるようにして車に乗せるが、そのまま崩れるように横たわる父。
病院に送り届ける。
コロナ対策で玄関口までしかワシらは入れない。車いすに乗せられた父は振り返ることもできずに奥へ連れていたれた。
背中がとても小さく見えた。
ガキの頃の記憶にある、あの大きくて広い背中が、とてもとても小さくなっていた・・・。
これからワシらに何ができるのだろう。
現実とは時として、いかに残酷であることか・・・。