夜の出来事であった。あたふた・・・。
買い物に行った帰り、駐車場でのこと。
たまたま野暮用で、夜、買い物に出かけた。
買い物を終え、帰宅。駐車場に車をとめる・・・。
「ニャ~オ ニャ~オ ニャ~オ」
どこからか子猫ちゃんらしき、叫びともつかぬなんともいえぬ鳴き声が。
おそるおそる、車をゆっくりと前進させ、車の下を確認。
何もいない・・・。
ひいてはいないことがわかり、ほっとする。
お、お、お前の仕業か!!
と思ったとき、
「にゃ~お にゃ~お」とにわ子に返事をするように、子猫ちゃんの声が聞こえる。
どこにおるんじゃあ!!
確かに鳴き声がする。しかも車から。
車の前方。
これまた、おそるおそるエンジン部分に耳を傾けてみる。
「にゃ~お」
うそーーー!!!
エンジン部分から声が聞こえるばい!!
ボンネットをあけて、ライトで内部を照らしてみる。
いない。
どこを見てもいない。
しかし声は確かにエンジン部分から聞こえてくる・・・。
思わずレスキューしてしもうたがな
子猫の姿は確認できないが、確かにここにいる。
どうすればいいの???
早く助け出さなければ、子猫の命が・・・。
悩んだあげく、ワシがとった行動。
119番。
「どうしましたか?火災ですか?救急ですか??」
火災でも救急でもない・・・。ヤバイ・・・。ここにかけてはまずかったかな・・・。
ことの状況を説明すると、消防の方が
「対応可能な部署があるかどうか、確認してみますから。」
な、な、なんと日本の消防は優しいのだろう。
素晴らしい!
しかし返答を待っていると
「すみません。やはり対応できる部署がないようでして。なんとか自力で助け出してください。」
だって。がっくり・・・。
ここは最後の頼みの綱
どうしよう・・・。と考えていると、にわ子が
覗き込んでみると、前輪のシャフト部分の奥の方に、キジトラ柄のしっぽらしきものが見える。
呼びかけると
「にゃ~お にゃ~お」と返事をする。
しかし・・・腕が届かない。
どうするかな・・シャフト部分にひっかかってるのか?腕も届かないし、どうやって助けるか?
もう、最後の頼みの綱や!
JAFに電話!
すると
「直に向かわせます!」との返答。
頼りになりますな!JAF様!!
折り返し、JAFの隊員さんから連絡があり
「今から向かいますが30分ほどかかります。とりあえず車から離れていてください。近くにいると興奮して奥に入り込む可能性がありますから。」
了解!言う通りに行動いたします!!
車を離れ、一旦自宅に戻る
指示通りワシらは一旦、自宅に入った。
自宅に入るやいなや、救出したあと、怪我をしていたら動物病院に連れていかねばと、救急の夜間診療をネットでリサーチ。幸いほど近い場所に夜間救急の動物病院があった。
よし、怪我をしていたらここに連れていこう。
次に子猫ちゃんを入れるケースがいるな。
にわ子が段ボールを押入れから引っ張り出し、そこに使っていないストールみたいなものを敷いた。
これでいつでもOK。救出準備完了である。
あとはJAFのおにいちゃんに助け出してもらうだけだ。
30分ほどして、JAF到着。
「この車ですね?」
「そうです。お願いします。」
そして猫の反応をみるべく、にわ子が
と呼びかけてみる。
すると、
「にゃ~お にゃ~お にゃ~お」
と返事が。
しかし・・・違う方から聞こえる・・・。
確かに先ほどの子猫ちゃんの声なのだが、車の下からではない。
なんと
マンションの隣の家の塀の向かうから聞こえるではないか。
30分ほど、JAFのおにいちゃんの指示で車から離れている間に、自力で抜け出し、違う場所に移動していたようなのだ。
す、す、すまーーん!!JAFのにいちゃん!!
せっかく出動してくれたのに。
しかし、さすがはJAFのおにいちゃん。
JAFのおにいちゃんはどこまでも優しく、そして笑顔で
「出てきて良かったですよ。良かった、良かった。」
と言ってくれ、これまた笑顔で去っていった。
有難う!!
しかし・・・ほっとした。塀を乗り越えて元気に動いているようだったので、どうやら怪我もしていない様子。母猫はどこにいるのか気になったが、子猫ちゃんも元気に去っていった。
でも
どこでどうやってあんなところに入り込んだのか・・・。
これから、車を出すときに、また入り込んでいないか、気になって仕方がないぞ。
ま、
一件落着ということで。