親父との記憶VOL.3
ちょっと残酷物語だけれど・・・
前回は川に入り、魚を銛で突きまくるという話をしたが、今回は鳥編である。
今回の話しは、野鳥の会の方はや自然愛護団体の方、鳥愛好家の方などから、かなりのお叱りを受けそうな内容であるが、もう数十年前の田舎の話しなので、どうかご容赦いただきたい。
ガキの頃
親父から鳥を捕まえる仕掛けを教わった。
近くから笹を切り出してきて、それで罠を作るのだ。
笹の弾力性を利用して、鳥が餌をついばみにくると、バチンッ!と鳥が挟まるという仕掛けだ。
そいつを畑の端っこや、木の下に仕掛けておく。
朝仕掛けて、夕方に見に行くと、数羽かかっている。
それをどうするかって??
聞くかい??
そう、焼鳥にして食べるのさ。
鳥愛好家の皆さん、許してくれ~。
田舎者のたんぱく源だと思って、どうかご容赦を~。
罠にかかった鳥を下処理。
ここから先のことは、結局、ワシにはできなかった。
魚でいうところの、『捌く』って工程だな。
獲ってきた鳥を親父に渡すと、親父は器用に羽をむしり、下処理をやっていた。
これがワシにはどうしてもできなかった。
完全なる原始人、野生児にはなりきれなかったわけだ。
魚は全然平気なくせに、鳥は無理だった。
そのくせ、扱いきれないくせに、親父が焼き上げた焼鳥は、しっかりと食っていた。(今こんなことしてたら、法律違反?だよな・・・。)
味は・・・
子供心に、美味かったような気がする・・・。
よく味を覚えていないのは、ワシの心の中に、可哀そうなことをしたという罪悪感があったのかもしれないな。
しかし
子供のワシには、親父がヒーローのように見えていた。
何でもできるんや!
って、羨望の眼差しで見ていたものだ。
きっと、親父も子供の頃にじいちゃんからこんなことを教わっていたんだろうな。
あ、ここでひとつ。
ワシらが未開の地に住んでたみたいに思われてるかもしれんが、そんなことはないぞ。
普通の田舎だぞ。
親父は兼業農家で、昼間は会社員をしていた。
昔でいうところの『八幡製鉄所』に勤務していた鉄鋼マンであった。
平日は鉄鋼マン、休みの日は農家兼原始人といった感じだろうか。
まさに鉄人であった。
重ねて、鳥愛好家の皆さん、ごめんなさい。
ちょっと衝撃的な内容だったかな・・・。
鳥たちを心から愛するブロガー、鳥天国さん、申し訳ない。
過去、ワシは鳥を食ったことがある・・・。
懺悔。
しかし、これも親父との思い出のひとつなので、どうかご容赦を。