嘆かわしい。実に嘆かわしい。
馬渡島到着後、その嘆かわしい出来事は起こった。
この日は、さすらいの上物師W氏とその釣友であるMr.晴気氏とともに、佐賀県の馬渡島の波止場へ、お気楽釣行をしようということになった。
W氏とMr.晴気氏は馬渡島の波止場へ行くのは初めてとのこと。
是非、良い釣果をたたき出してもらいたい。
さすらいの上物師W氏は、当ブログの『燃えよ釣魂』シリーズの主役であり、何度も登場いただいている。
Mr.晴気氏はW氏の釣友で、晴気エリアをホームグラウンドにする、これまた生粋の上物師である。
この日の定期船乗り場は釣り人で満員。
すごい人数だ。
こんなに沢山の釣り人がこの乗り場に集結している光景は、初めて見た。
これ乗れるんかいな・・・。
まあ、しかし、気分は上々である。
釣り人たちのタックルをみると、どうやらほとんどがヒラマサ狙いのようである。
皆、ぶっとい竿を用意している。
青物の回遊は活発なようで、口々に情報を交換しあっている。
ワシらの狙いはあくまでもクロ。
ヒラマサ狙いの方は、東波止に行くので、ワシらが釣り場としている大波止には釣り人は少ないはずである。
なんとか全員の道具を定期船に積み込み、いざ馬渡島へ。
W氏は当然、燃えているのである。
堤防とはいえ、30cmオーバーが狙える場所。
特にクロ釣りに良い場所は、大波止のヘリポート部分の先端。
沖の潮目に少し遠投すれば、良型のクロやイサキが食ってくる。
是非、この場所で、初めてのW氏とMr.晴気氏には爆釣してもらいたい。
そう、イメージは爆釣である。
馬渡島に到着。
港に到着後、にわ子が道具をもって、ワシより先に大波止のヘリポート先端部分を目指す。
釣り人が予想よりもはるかに多かったので、心優しいにわ子は、初釣行の二人に良い場所をと、重い荷物を抱えてダッシュしてくれたのだ。
おおお!!
いいとこあるやん、にわ子。
いい子、いい子。
ワシは残りの荷物と、港のおばちゃんたちに清掃料を支払い、後発でお目当てのポイントを目指す。
ヘリポートの先端部は幅が10mもないので、釣りができるスペースはせいぜい3人まで。
なので、W氏とMr.晴気氏、そしてにわ子が竿を出せば満員状態になるので、ワシは内海側で釣ろうと思っていた。
荷物をヘリポート部分に荷揚げして、内海側でワシが竿を出していると、しばらくして、にわ子が怒りながらやってきた。
普段、めったに怒らないにわ子が怒っている。
ルールを守らない釣り人は即刻釣りをやめるべし!
にわ子が怒っている理由はこうだ。
荷物を運び、先端部のポイントにバッカンなどの荷物をおいて、3人分のスペースを確保していた。
そこへ年配の釣り人がやってきて、何食わぬ顔をして場所を占領してしまったというのだ。
「ここは3人いますので、これ以上は入れないと思いますよ。」
とにわ子が優しく言うと
「ワシらはかご釣りやけん、関係ない。」
と言い放ったそうだ。
そしてまたこれ、何食わぬ顔をして、ボチャンボチャンとかご釣りを始めたのだ。
狭いスペースで釣りをしていたにわ子たちは、竿も振り出すスペースがなく、釣りができなくなってしまったというのだ。
ワシも長幼の序は理解しているし、先輩方々は敬うべきであると思うが、はっきりと言おう!
ルールすら守れないかご釣りジジイたち!
おまえら即刻、釣りをやめろ!!
自分のことしか考えられないのであれば、ひとりで家の中でじっとしてろ!
汚い言葉を使い、申し訳ない・・。
はしたない言葉を使い、申し訳ないと思うが、これはイカンだろう。
ここはおまえたちの港ではない。
先客がいるのであれば、
「ここ入ってもいいですか?」
と声をかけるとか、
スペースが空いていなければ、当然、他の場所へ移るべきだ。
それを無理やり割り込んで、他の釣り人に迷惑をかけるというのは、論外である。
しかし、嘆かわしいことに、こういうやつらはわりといるんだな・・・。
もちろん、気持ちよく声をかけあい、ルールをきちんと守っている釣り人がほとんどであるが、一部のこういった人間(こういうやつらに釣り人という言葉を使いたくない)がいると、本当に幻滅してしまう。
楽しいはずの釣行も、一気に興ざめである。
結局、何を言っても、このジジィどもは、耳をかさないものだから、にわ子たちは諦めて他の場所に移ったのだ。
頼むから、もう二度と竿を持たないでくれ。